staff-staff 部下(?)との協力の仕方2

http://d.hatena.ne.jp/taky/20080428/p1
の続き。

自分の仕事を分離して(マニュアル化して)
なるたけstaffに流す


自分の仕事を分離する仕方を考えてみよう。

ホワイトカラーの場合、
仕事による剰余価値(と労働賃金)の根源は、
データ処理の仕方の卓越性である。


卓越性を生み出すには、
ある種の精神的資源と、膨大な基準データがいる。


staffに任せるのは、膨大な基準データの作業についてであろう。
俗にいうところの「手を動かす」作業である。


具体的に私の仕事で議論しよう。
私の仕事(研究)には少なくとも4つの段階がある。(と思う)
(本当は5つの段階があると思っているが、残りの一つは秘密だ)


[1]
最初、まず基準データを「集める」作業がいる。
これは過去の論文でも良いし、あるいはパラメータを振ったシミュレーションでも良い。
ここでいかに系統だった漏れのない収集ができるかが、全体のクオリティに大きくかかわる。


[2]
次に集めたデータを眺めてある種の「欠損」を見抜く。
それは今まで誰も研究してこなかったニッチかも知れないし、
前提にして振っていなかったパラメータかもしれない。
この欠損の見抜き具合で、研究のランクが決まる。


[3]
そして「欠損」の「価値」を考え、評価する。
まず第一段階は、その研究を行うにたるストーリーがつくれるか。
第二は、説得力のある絵が(グラフが)書けるか、
第三は、それをなす事が共同体にとって有用か。
第四に、美しいか。第五に、面白そうか。第六に今の予算でできそうか。


[4]
「欠損」に「価値」があると判断したなら、
あとは欠損を埋めるだけである。



これらの中で、staffに仕事をまわせるのは[1]と[4]の部分であろう。


難しいのは、段階と言いつつも、通常これらの作業は渾然一体となってすすむため、
なかなか他人と仕事を分割できないところである。


例えばたいていの場合、[2]が閃いてから[1]を始めたりするし、
ひどいときには[4]から[2]が導かれるときもある。
またたいてい、[3]の作業は論文書きと同時に行われたりする。



しかしこれらは意識的に分割し、制御する必要がある。
それがスケーラブル(あるいはパラレル)に仕事を進める最低限の条件である。



うーん。
これ以上先は精神論以上の事は書けん。。。