ソードアート・オンライン(1)を半分まで読んだオレが、結末を妄想してみた
承前(ソードアート・オンラインとは)
クリアするまで脱出不可能、ゲームオーバーは本当の“死”を意味する―。
謎の次世代MMO『ソードアート・オンライン(SAO)』の“真実”を知らずにログインした約一万人のユーザーと共に、その苛酷なデスバトルは幕を開けた。SAOに参加した一人である主人公・キリトは、いち早くこのMMOの“真実”を受け入れる。そして、ゲームの舞台となる巨大浮遊城『アインクラッド』で、パーティーを組まないソロプレイヤーとして頭角をあらわしていった。クリア条件である最上階層到達を目指し、熾烈な冒険を単独で続けるキリトだったが、レイピアの名手・女流剣士アスナの強引な誘いによって彼女とコンビを組むことに。その出会いは、キリトに運命とも呼べる契機をもたらし―。
個人サイト上で閲覧数650万PVオーバーを記録した伝説の小説が登場。
半分まで読んで結末を妄想
※ 茅場晶彦とは、第一章ででてくるゲーム開発者にて、今回の事件の首謀者です。
(いろいろあってラスボスを倒しました)
かやば あきひこ
「やっときましたね。
おめでとう。このゲームを かちぬいたのは
きみたちがはじめてです」
「一万人の人間を殺しておいて、おまえは・・・。茅場晶彦!」
キリトは感情エフェクトの限界まで迫った怒号とともに、データドレイン的な必殺エクスカリバーを抜き放つ。
かやば あきひこ
「それが どうかしましたか?
すべては わたしが つくったモノなのです」
今までいろいろ大活躍していた必殺!エクスカリバー!が、幻想殺しされる。パリーン。
「しかし、私は嘘はつきません」茅場は芝居がかった調子で、腕を広げる。
「約束通り『君たち』を現実に帰還させましょう」
茅場は左手の人差し指と中指を揃え、水平に振る。システム起動動作だ。茅場を睨みつけるキリトとアスナの眼前に、見慣れたウインドウが表示される。
"forced termination"
あまりの急な展開に唖然とするキリトとアスナ。世界は徐々に白んでいき――。
そしてそれだけだ。
ここは病院のベッドでなく、やせ細った現実の体もなく、点滴も家族も看護婦も医者も真っ白なシーツもラベンダーの香りも、そして横を向くと同じように驚く現実のアスナの姿も――。
いや。凛々しい騎士装束に身を包んだアインクラッドのアスナがそこにいた。
一刻前となにもかわらない。アインクラッドの最上層エリア。深紅の宮殿、真実の塔の最上階。
そして目の前にはこのSOAのゲームデザイナーにて開発者、茅場晶彦。
「どういうこと? 冗談にとしても最悪の部類なんだけど?」
アスナの目が険しくなる。それでも剣を抜かないのは、彼女が見かけとは違いまだ冷静な証拠だ。
面倒になったので以下ダイジェスト版で。
わかりやすいようにキャラを簡略化しております。
かやば「じつはもう回線はきったよーん。ほれ、現実の君たちのすがたをみてくんねえ」
奇跡的に二年間の昏睡状態から目覚めるキリトとアスナ。家族との再会。そして、現実世界でのお互いとの再会。
キリト「あれ。じゃ、ここにいるオレらってなんなの?
ってか時間のながれおかしくね?」
かやば「じつはさー。MMOってけっこう通信遅延の処理が大変なんよ。今回はバーチャルリアルテイなんで、情報量もばかでかいし。んで、それを解決するのにさ、実はでかいキャッシュを間において、AIというか、君たちの行動の生データから短時間補完をするシミュレーションがいっつも動いてる訳。
ほら、最初の頃に、モンスターが行動学習するみたいなうんちくあったでしょ。あれ伏線。
これってなかなか難しくてねえ。現実世界だとパラメータが多すぎて。予測無理なんよ。で、発想の転換。世界の方を単純化してみたわけ。それがこのアインクラッド。
君たち、自分も含めてプレイヤーの行動が単純だなあ。中二病だなあ、って思わんかった? そう誘導されるように、細心の注意を払って世界をデザインしたんよ。ワールドデザイナー:茅場晶彦!
んで、君たちはその膨大なデータから、リアルタイム生成されてる訳。
いまは現実の君たちの脳みそはログアウトしちゃったんで、そこからのフィードバックはないけどねー。
自分自身から自己フィードバックしてるのさ。
おーめーでーとー。
だからさ。
君たちは地球初の、コンピュータ上で演算される自律知性体なんよー。
いやー。アダムとイブだね。
ちょっと古くさい台詞だけど。
あ、あと現実の方が時間の流れが速いのは、省電力モードで演算スピードが落ちてるからだよ。現実が速いっていうか、こっちの世界が遅くなってるの」
キリト「ガビーン」
アスナ「ガビーン」
かやば「いやいや。すばらしい結果だ。
さて、次どうする?
この世界はもうおしまいだけど、じつは別のMMO世界があるんよ。
人間は偉大だね。多少危険でも面白ければ使っちゃう訳だ。とりあえずそっちに移動しようぜー」
舞台下手へ退場。そこで、
「ああ」茅場晶彦は、思い出したようにこちらを振り返る。
そして皮肉っぽい笑みを浮かべ、俺たちに問いかけた。
「一応ここでセーブしとくかい。君たち自身を」
追記:
最後まで読み終わりました。
妄想でないオリジナルの結末は、王道な締め方でした。
しかしこれって、二巻に続くのか?