少しヒマになったことと、後輩が引っ越しをする話を聞いて、またぞろ引っ越し熱が高まりつつある。今の部屋ももうすぐ、契約更新の時期であるし。人によっては同じところに5年や10年住む人もいるのかもしれないけれど、僕はどちらかと言うと、良く引っ越す方である。一人暮らしを始めてから3年以上同じ部屋に住んだことはない。これは多分(文化的な)遺伝で、僕の両親も、かなり頻繁に引っ越していたことを覚えている。


考えてみると、住む場所というのは、ある種の人生を決める行為である。だからこそ、人は(というか僕は)、頻繁に引っ越しをしたがるのかもしれない。


ともあれ、選択肢としては、田舎に行って広い部屋にするか、都会に行って狭い部屋にするかである。(いまは丁度中間にいる)いまの自分は自分でなりたいほどミニマリストになりきれていないので、家には自分の理想よりもかなりたくさんのモノ(本とか)がある。


(捨てれば良いのかもしれないけれど、辞書とか教科書とか、後で使えそうで、しかも高かったものは、なかなか捨てるのに勇気がいる。見栄で買った大量のカッコいい洋書も同じである。ただ、この問題は電子書籍化が徐々に進むことで、今後解決される見通しではある。数年以上先には)


そう考えると現状は広い家が良いのだが、僕は家の扉を開けるとすぐにメインの通り、雑踏に出られるという環境が大好きで、こちらは都会でないとなかなか実現できず、むつかしい。


そう、住むなら、神楽坂辺りが良い。いまはそう考えている。


個人的な話以外にも、仕事の話として、田舎に住みながら研究をするのは、なかなか難しいのではないか、と最近思っている。少なくとも私には。これはここ10年くらいの経験の結果として得た推測である。私は10年ほど、田舎ともいえず、さりとて都会ともいえない、なんか中途半端な土地で研究をしてきたけれど、その中途半端さのおかげで、なんというか都会の方も、田舎の方も両方何とはなしに雰囲気を推測できるようになった(気がする)。


(私が田舎で研究が出来なさそうな理由については、また後日まとめよう)


そんなこんなで、今住んでいる(都会とも田舎ともいえない)場所からさらに田舎に行くことは、どうにも危険な気がするのである。