novel 10/183

夜の3時。雨が降っていた。ジョニー・ロットンがノー・フューチャーを連呼していた。僕は一人で研究室にいた。そろそろTSUTAYAも閉まっただろうか、などと思いつつ、そろそろベットで仮眠しようかと思い、そろそろ寝るね、と、そろそろとメッセンジャーを切った。

ジョニーが、「アンチ……、アンチ……、アンチ……」といって嗤った。無邪気な奴だな。そうおもって、iTunes を操作する。彼の歌声は消えた。シド・ヴィシャスも消えた。雨音だけが、ホワイトノイズのようにあたりに残る。

静かだ。