騎士の中の土曜日 (サタディ・イン・ザ・ナイト)
表題だけ先に思いついた。
唐突だが、一見不幸な人ほど、幸福には敏感なものだ。
真に幸福なひとは、幸福を一滴も感じない。それが当たり前であるが故に。あなたは、呼吸ができて幸せだと、一息ごとに全身全霊で感じているだろうか。花粉症のシーズンはべつにしてだ。
逆に言えば、幸福を感じないことが、幸福であることの条件ともいえる。
「あなたは幸福ですか?」という質問に「べつに……」と皆が答える、そんなとっても幸福な社会。
これは、自由でも同じ。
そんな感想を抱いた、良く晴れた土曜日である。