今日、新宿駅で

かっちりとしたスーツを着て、しかし髪を微妙に乱し、素足で、ロウヒールの踵をつぶして、カッポラカッポラ足音を響かせて、けれども酔っている風でも自暴自棄な様子でも、ましてや泣いている風でもなく、ただ茫洋と、すこしだけ不機嫌に、早足で歩いている女の子(といっても20歳くらいか)がいた。

つい、見送ってしまったが、何だったのだろう、あれ。