徒然なるままに

さて、我々は何をしなければいけないか。これから、30分ほど考えてみよう。まず、プライオリティを付けねばならない。苦しいことだ。プライオリティを付けると言えば聞こえはよいが、私の性格では、選択肢に一つ一つ錠を下ろしていく行為に思え、どうにも気が重い。しかし、やらねばなるまい。すべてをこなせるほど、私の力は強くない。こればかりは、認めざるをえない。まあ、はやりの、自己分析というやつであろうか。

まず、選択肢を自由連想してみよう。

……ほかに何かあるかなあ。

ベーシック領域のリサーチャーについて思考。この選択肢の問題点は、純粋に採用数が少ないことである。実際、博士でないと厳しいのではなかろうか、と予想。まあ、あくまで推測だが。これについては早急に調査してみよう。あと、給料も高くはない。自分の能力がこの世界で通用するのか、という問題もある。いままでの生活スタイルからの変化が少ない、というのは、メリットにもデメリットにもなるであろう。勤務地に田舎が多いことにも注意せねばならない。俗事の介入が少ないであろうことは、悪くはない。しかし、数少ない面々と毎日顔を合わせて一生やっていくというのも、ある意味、いやな気もする。いままでの教育が生かせるという面では、有利であろう。すくなくとも、投資を無駄にはしていないわけだ。

アプライド領域のリサーチャーについて思考。ベーシック領域よりは採用数が多い。給料については同じ程度だろうか。研究所勤めなので、世界が小さいのは同じ。今までの教育もある程度生かせるであろう。ベーシック領域よりは、開発部等々からの要請も多くなる。これを俗事の介入と考えることもできるが、しかし、世の中に関わっている、世界に影響を与えている、という見方もできる。この手の認識はたいていの場合、心地よいものである。私は「〜で世界を変える」というフレーズにロマンを感じるたぐいの人種なのだ。

製品開発者について思考。製品を作り出すことで、世の中に影響を与えることができる。すくなくとも、自分でそう認識することは容易だ。もっとも実際的でもある。紙の上ではなく、実際に触れる物体を作ることも悪くはない。ただ、営業や市場からの束縛は大きいだろう。それをうまく整理してこそ、良い製品が生まれるのではあろうが。はたして私がそれに耐えられるであろうか。そこは問題だ。

システムエンジニアコンサルタントについて思考。もともと、私、プログラムは苦手である。一応は書けるが。苦手なことを職業にする必要があるのだろうか。というか、かなり不利であろう。また、SEに関しては、あまりよい噂を聞かない。コンサルタント系のSEについて考えてみる。その仕事の大半はクライアントとの折衝とレポートの制作に当てられる……気がする。どうも、他人の手間を代行している、というイメージが強い。ビジネスというものは、たいていそうなのだろうが……。しかし、それにしても、だ。自分の得意なことを代行して金銭を得るのは正当な方法であるが、しかし……、どうも、「世界を変える」ことはできなさそうだ。書いていて気づいたが、私、この、よくわからないフレーズがお気に入りらしい。

技術管理職について思考。まあ、管理するんですね。マネージメント。将来経営側に参画する分には有利かも。

自分で仕事を探すについて思考。自由。しかし、厳しい。組織に属すること自体は、あまり好きではない。というか、嫌い。だが、徒党を組んだ方があらゆる意味で有利であるのもまた客観的事実。というか、それ故に皆徒党を組んでいるのだから。この有利さに背を向けるのももったいない、というか、背を向ける勇気が少なく、欲は多い。現実的に考えてみる。宮仕えをした後の甘やかされたカラダで、後ほど自由人になれるだろうか……。うーむ、難しい問題だ。心構え次第だろうが……。うーん……。しかし、今現在商売のネタもそれほど無いので、とりあえずは宮仕えをするしかないであろう。どちらにしろ、何百万円か種銭を貯めないと、商売もしづらいだろうし。

書き始めてから34分がたった。とりあえずここまでにしておこう。また後日。